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海部川風流マラソン参戦記
とうとうこの日がやってきた。
親爺の4度目のフルマラソン。
海部川風流(フル)マラソン。

このマラソンを選んだのは、親爺の実家が徳島だから。
分かりやすい理由である。

実家に帰り、6時に朝御飯をしっかり食べて、大会に向かいます。
4時間以上走り続けるんですから、腹ぺこではどうにもなりません。

余裕をかまして、ちんたらしてたら、駐車場到着は7:55。
スタートは9:00。パンフでは当日エントリーは8:00までとなっている。
遅刻確実。

シャトルバスの最終便に滑り込み、急いで受付へ。
8:00を過ぎてても、まったく関係なく、にこやかに受け付けてくれました。
ありがとう。

親爺定番の赤シャツにゼッケンを付けて準備完了。
赤いシャツには意味がある。

貴重品を預けて、またまたモタモタしてるとスタート10分前。
皆さんスタート地点に並んだようです。
おかげで体育館のトイレはガラガラです。

スタート地点は受付からちょっと離れてます。
「選手の皆さんはスタート位置に着いてください。」
アナウンスに急かされる。

ストレッチもほとんどできずにスタート。

参加は1924人。
こぢんまりしていい大会です。
大阪マラソンの28000人のスタートってどんなんでしょうか。

かなり後ろからスタートしましたが、ロスタイムは1分少々。

それほど渋滞もありません。

スタートはまぜの丘という丘の上。スタートから、ちょっと上りがあって下りがあります。

1km 7'27"32

最初はいつもこんなもん。

2km 6'26"84

角を左に曲がって55号線方面に向かうと住宅街。
阿波踊りに和太鼓。
小学生のハイタッチの列。
旗を振るじいちゃんばあちゃん。
町中の人が応援してくれてるようで気分よく走る。

3km 6'38"69
4km 計り忘れ
5km 12'12"06

海部川を越えて川沿いを上る。
海部川はサーフィンではちょーメジャーなポイント。
河口の地形とうねりが合えば、コンパクトなチューブ波が現われ、上級サーファーが集結します。
下手なサーファーが入れる波ではないので、親爺はいつも岸から見てるだけですが、この川沿いをマラソンで走るとは思いませんでした。

6km 6'13"21
7km 6'18"63
8km 6'12"95
9km 6'06"69
10km 6'02"40

10kmぐらいがちょうど気持ちよく走れるところです。
身体は暖まり、足も軽く、ランナーズハイ。
目標タイムは4時間30分なので、ラップは6分20秒でよいのだが、いつの間にやらペースが上がっている。
まあ、上がっていると言っても、6分超ですが。

11km 計り忘れ
12km 11'52"15
13km 6'18"56

海部川の支流相川沿いを左に曲がり、第一折り返しを目指す。

14km 6'05"96
15km 6'19"50

第1折り返し通過。

海部川風流マラソンには折り返しが2つある。
メインルートは海部川沿いの国道193線だが、途中で支流の相川に入る。
15kmで折り返し、海部川に戻り、また川沿いの193号を上り23.4kmで折り返す。

16km 6'20"70
17km 6'06"65
18km 6'05"58

ゼッコオチョオで給水所でも立ち止まることなく、走りながらアミノバリューを飲みます。
さすがは徳島。
大塚製薬の地元だけあって、アミノバリュー飲み放題です。
淀川も木津川も水だけでしたから、えらい違いです。大塚、万歳。

しかし、走りながら水を飲むのもけっこうコツがいる。

紙コップの飲み口をつぶして、呼吸を合わして流し込むが、顔がびしょびしょになる。
走りながら水を飲む練習というのも必要である。

19km 6'10"72
20km 7'13"62

前半最大の上り坂。上り切ったところでトイレタイム。
ロスタイム1分ですか。

21km 5'52"76

身軽になった上、下り坂で、調子がよくなる親爺。
しかしながら、目標6分20秒。
ここは我慢とペースを落す。

22km 6'10"55
23km 6'32"07

第2折り返し通過。

24km 6'30"89
25km 6'28"45

15kmから30kmの海部川沿いはわずかながらアップダウンがある。
そんなに急な坂はないので、大したことはないが、上りはやっぱり足が重い。
もうちょっと。もうちょっとで下り、といい聞かせて坂を上る。

26km 6'10"13
27km 6'08"76
28km 6'33"05
29km 6'47"58

後半最大の上り坂。
トンネルを抜けたら下りです。

中野トンネルを抜けて第1折り返しと第2折り返しとの分岐点が見え、観客が増えてくる。

応援には「ありがとう」と手を振って笑顔で答えるのが親爺の流儀。
小学生には喜んでハイタッチします。

「親爺さんですか?」

突然、沿道のおばさんに声をかけられる。
誰だ。親爺の名を呼ぶのは?

絶対、おかめさんである。
おかめさんしかいない。

親爺とおかめさんとの出会いは「親爺のマラソン挑戦記」というブログにさかのぼる。
このブログの前身ともいえるそのブログによくコメントをくれたのがおかめさんで、おかめさんも今回の海部川を走るというので、「淀川と同じ赤シャツを着て走るので、見かけたら声かけてください。」とコメントを返しておいた。

「はい。親爺です。」

親爺とおかめさんの初対面。
わざわざ赤シャツ着て走ったのはこのためである。
しかし、親爺は愛想もなにもなく、走り続けて、先を急ぐ。

立ち止まって、ちゃんと挨拶して、握手でもすれば良かった。
しばらく走って悔やみ始める親爺。
1分ぐらいロスしてもそれほど大した記録でもないのに。
寛平ちゃんなら「おおきに。おおきに」と愛想を振りまく場面である。

しかし、悔やんでも、もう引き返せない。
走るのみ。

おかめさんの応援でむちゃくちゃ気分がよくなり、ハイテンション。
下り坂のせいでもあったが、ここでベストラップを叩き出す。

30km 5'45"67
31km 6'03"32

好調は続く。
30kmでこの余裕なら今回はイケると確信する親爺。

30km過ぎから、疲れてペースが落ちたランナーをガンガン、ゴボウ抜きにしてゴールするのだ。
勝負はここからだ。
ここからがマラソンなのだ。
これまではウォーミングアップなのだ。
脳の中で、親爺は炎のランナーとなり、夢のようなゴールシーンが見えてくる。

32km 6'19"63
33km 6'38"89
34km 6'36"54
35km 6'53"46

あれっ!

脳の中はハイテンションでも、身体のほうが、いうことをきかなくなった。
親爺、まさかのペースダウン。
というか、いつものペースダウン。

しかし、まだ1km7分で行けば、目標タイムはクリアできる。
走るのだ。
走るしかないのだ。
(そう思い込む親爺。しかし、あとから見れば、貯金はそれほどでもなく、7分では4時間30分をクリアできない。タイムの計算すらできなくなっていたのだ。トホホ。)

36km 7'11"44
37km 7'01"10

海部川が国道55号線と交わる。

堤防を走ってきた親爺は、堤防を降りて国道55号線の下をくぐる。
国道をくぐるわずかな下りとわずかな上り。

親爺の足はこのわずかな上りに耐えられなくなっていた。
足がつる?
つりそうになる?
つるか?つらないか?その間で親爺ついに立ち止まる。
つったらいかん。
ももの裏の筋肉が悲鳴をあげる。
なんとか、あと4kmもってくれ。
7km前のゼッコオチョォとはエラい違いである。

脳の中の炎のランナーは消え失せ、燃え尽きたランナーの姿が現われる。

終盤になって歩くしかなく、次から次へと後からくるランナーに抜いていかれる燃え尽きたランナー。
さっきまでの炎のランナーはあしたのジョーのように灰になるのか?

そう、親爺は燃え尽きそうであった。

海部川にかかる橋の角で沿道の応援が増える。

しかし、もはや親爺に笑顔はない。
力なく手を振って答えるだけ。

38kmの看板の次にあと4kmという看板が現われる。
39kmの次はあと3kmの看板。
思考能力のなくなった親爺は看板ごとにストップウォッチを押しまくり、1kmのラップが分からなくなってくる。

38km 7'18"94
39km 7'06"19
39.195km 1'33"74

ひざが曲がらなくなり、なんとか骨盤で脚を前に出す親爺。

ひたすら脚を前へ前へと送り出す。

「頑張って。もうちょっと」
町中に入り、応援が増える。
頑張ってと言われても、頑張れんのよ。

意識が薄れる親爺。
でも歩かない。

高槻ハーフは失敗した。
ラスト3kmで歩いてしまった。あとになって思えばまだ走れたと思う。まだ限界ではなかったと思う。
しかし、一度歩き出すと走り出せない。

「大丈夫ですか?」

沿道のスタッフに声をかけられた。
よっぽど死にそうな顔で走ってたのだろう。
汗もダラダラで、たぶん顔面蒼白だったに違いない。

「大丈夫です」

弱々しく答える親爺。
ほんとは大丈夫でもなかった。

あと1kmの看板で立ち止まり、ストレッチする。
あと1km。
あと1kmで走らなくてよくなる。
(完全にマイナス思考になってしまっています。)

親爺はまた走り出す。

「頑張ってください」

緑色のスタッフジャンパーをきた女子に声をかけられる。
「あかん。死にそうや」と答える親爺。
もはやギャグでもなんでもない。
ほんとに死にそうだった。

「頑張ってください」

女子スタッフは親爺と一緒に走り始めた。

不思議な感覚である。
伴走者を得て、親爺の足は再び動き出す。
さっき追い抜かれたランナーを今度は親爺が抜き返す。
伴走がいるだけでこんなに力が沸くものなのか?

親爺は生き返った。
「ありがとう。ありがとう」
ゴール手前の坂の下で伴走スタッフに別れを告げ、親爺は死の淵からよみがえる。

ゴール手前の坂を上り、野球場に入るとゴールまで一直線だ。
親爺ラストスパート。
まだ元気が残っていた。
親爺のゼッケンナンバーと名前がアナウンスされる。ゴールにはゴールテープが用意されている。

ゴールテープを切って感動のフィニッシュ。

沿道の声援に励まされ、ゴールできた。

40.195km 7'17"71
41.195km 7'50"20
42.195km 7'00"87

とにもかくにも最後に伴走してくれたスタッフには感謝、感謝、感謝である。
おかめさんも応援ありがとうございました。

海陽町の皆さんもほんとにありがとうございました。

記録     4:35'14
ネットタイム 4:34'04

親爺は燃え尽きた。
by artofwind | 2011-02-26 07:46 | ジョギング
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「走る親爺編」を2015年1月より「親爺のトレイル日記」に改めました。
by artofwind
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